ウィングとは

昔のウィングは、ノーズの先端が低く、両側からウィングが出ていました。1990年のティレルが、アンヘドラル・ウィングと呼ぶ初のハイノーズを採用しました。
最近は、吊り下げ式といわれるハイ・ノーズが主流です。ウィングの役割は何でしょう?一般的に言われているのが、ダウンフォース(下に押さえつける力)ですよね。
では、なぜ押さえつけるのでしょう?実は理由は2つあります。一つは、押さえつけることでグリップ力を高めるためです。押さえつけることで、エンジンからタイヤへ、そしてタイヤから地面へと動力を容易に伝えることが出来るわけです。もう一つは、揚力を抑えることです。車が走ると車体が持ち上がります。空気の流れが車を持ち上げようとするんですね。この揚力を抑えるためにウィングが必要なのです。揚力を抑え、かつ動力を地面に伝える大切な役目なんですね。
最近は、もうひとつの役目として、空気の気流の流れをコントロールするということも要素の一つになってきています。
気流をうまく流すことが出来れば、空気抵抗も減り、エアインテークやサイドポンツーンからうまく空気を取り込むことも出来ます。
エアインテーク(インダクションポッド)とは、ドライバーの後ろにある、エンジンのための空気取り入れ口です。ガソリンと空気を混ぜて爆発させるんですね。サイドポンツーンは、ドライバーの横にある左右の空気取り入れ口です。こちらは主に冷却用です。
高速サーキットでは、グリップ力を高めるよりも、さすがに空気抵抗を減らしたほうが速く走れるため、ウィングは寝かせる傾向にあります。ウィングの最適な角度は、車の性能によって大きく変わります。
パワーのあるエンジンを積んでいれば、多少ウィングを立てても速く走れます。逆にエンジンが非力であれば、空気抵抗を減らし、最高速度を稼ごうとしてウィングを寝かせます。
但し、本当にウィングは繊細で、ウィングを寝かしすぎると今度はグリップ不足になり、エンジンの動力がタイヤに伝わらなくなり、遅くなってしまいます。「バランス」が最高に重要なんですね。
フロントウィングは、そこにあたった風が後方にも流れていくので、後方に影響を及ぼします。よっていかにうまくフロントウィング周りに風を当てて流すかが重要なポイントになっています。
近年、フロントウィングは複雑な形状をしているチームが増えてきました。


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