レースで使用される旗の種類
F1ではサーキットの至る所に係員が潜んでいます。レース中に事故やトラブルでリタイヤにあったマシンを、素早く処理することと、フラッグ(旗)を振って走っているマシンに状況を伝えるのが主な役目です。
事故に対処する方法はサーキットによって違います。モナコでは、道幅が狭いため、事故やトラブルに遭った車は、素早くクレーン車で吊り上げ、安全な場所へと移動させます。
日が出ている場合や煙が出ている場合は、まず消火器で消化を行なってから移動させる処理を行ないます。
こういったトラブルを対処している際にも、普通に走っている車もあるわけですから、トラブルの状況を知らせなくてはなりません。
そこで、故障車や事故車が道にいる場合は、「黄色」の旗を振って、レース中の車に知らせます。通常「イエローフラッグ」
と呼ばれ、レース中に最も多く見かけるかもしれません。
コーナーの先など、視界が不明瞭な場合は、特に早めにイエローフラッグを振り、近づいてくる車に知らせなくてはなりません。
イエローフラッグが振られている辺りは、全車追い越し禁止となります。もしその区間で追い越しをしてしまうと、ペナルティとしてピットで10秒止まるという罰が与えられるのが通常です。
事故の処理が終わったり、何かしらの処理が終わった場合は、「緑色」の旗(グリーンフラッグ)
が振られます。
多重クラッシュや、完全に道を塞いでしまう事故・故障や、ドライバーが重大な怪我を負った場合は、「赤い」旗(レッドフラッグ)
を振り、レースを中断することがあります。
レッドフラッグ
は、完全にレースをとめる場合に振られます。レースをそのまま中止にするか、後に再開するかは、本部が協議して決めることになります。最近はよほど重大な事故でもない限り、イエローフラッグ
で処理するか、もしくはセーフティーカーを導入して対応することが多いです。
セーフティカーは、1990年代に導入されましたが、セーフティーカー(ベンツのGTカークラス)をコース内にゆっくりと走らせ、F1カーはその車の後ろにくっついて、グリーンフラッグ
が振られるまでくっついて走っていなければなりません。
追い抜いたり、わざとセーフティーカーとの間隔を空けたりすると、ペナルティが課せられてしまいます。
セーフティーカーが先導中は、レースの周回数にカウントされます。
レースが50周だとして、安全確保の為にセーフティーカーが10周まわったとしたら、F1カーも10周くっついてまわるわけですから、当然10周分が消化されます。みんなぴったりくっついてゆっくり走るので、仮に1位が2位に30秒の差をつけていたとしても、ほぼ差がなくなってしまいます。
損する人と、得をする人がいるわけですね。見ているほうにとっては、また接近戦が見られるということで、セーフティーカー導入を支持する人が多いようです。
他には、「黒い」旗(ブラックフラッグ)
や、オイルフラッグ
があります。
ブラックフラッグ
は、黒い旗の中央にカーナンバーを書き、それに該当するカーナンバーの車が、「失格」となり、その旗を振られた車は直ちにピットに入り失格となります。
よほどのことをしない限りはブラックフラッグはお目にかかれません。
オイルフラッグ
は、「赤」と「黄色」の縦縞模様の旗です。道端にオイルが散乱しているときに振られます。
「青い」旗
もあります。ブルーフラッグと呼ばれ、先頭グループが、周回遅れの車に追いついたときに、周回遅れの車に「後ろの車を先に行かせなさい」ということを知らせるための旗です。あまりにも後ろの車を行かせないでいると、ペナルティが課せられたりします。
レース中によく見かけるのは、イエローフラッグ
とブルーフラッグ
です。けっこうスタッフによって振り方も違うので、注意してみると面白いですよ。
2007年からは、ステアリングのところにLEDでフラッグ同様に光るようになりました。たとえばイエローフラッグが掲示されているところでは、各マシンのステアリングの中央のLEDライトが黄色く光るのです。
これで、フラッグを見落としたというミスも減ることになりました。
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