F1の魅力とは?

F1の魅力は言い尽くしても言い切れないくらいたくさんあります。たくさんあるわけですが、それをF1を知らない人に伝えるのは非常に大変です。
仮に分かってくれたとしても、その人が何年もF1を好きでいてくれるかというと、そうならない人がほとんどではないでしょうか。
10年以上前まで、アイルトン・セナが生きていました。この名前は日本では、F1の代名詞といっても過言ではなかったでしょう。F1は知らなくても、この名前を聞いたことがある人は結構いると思います。
1994年5月1日、サンマリノGP決勝レース中で高速コーナーを曲がりきれずに、壁に激突死してしまいました。
次の日のスポーツ紙は、普段F1を扱わないスポーツ紙でさえ1面で伝えていました。当然、F1ファンに与えた影響は計り知れず、サンマリノGPを見ていた人にとっては空いた口がふさがらなかったのではないでしょうか。(ちなみに私は今でも当時のサンマリノGPのビデオを持っています。保存版として大切に保管しています。著作権上、他の人にダビングはできないですよ)
この事故以来、F1ファンが減ったのは事実でしょう。1991年には日本人初のF1ドライバーとなった中嶋悟が引退し、1992年にはホンダが撤退しています。
片山右京が1992年に参戦し始めましたが、この1992年にはナイジェル・マンセルが引退し、1993年にはアラン・プロストが引退しました。
それに輪をかけて1994年のセナの事故死。F1からはヒーローと呼ばれる人がいなくなってしまいました。
1994年はミハエル・シューマッハがワールドチャンピオンを獲得し、これ以降のヒーローを背負って立つ人物となりました。2006年にはそのミハエル・シューマッハも引退しました。
どんなスポーツも、ある特定の人物を応援する人もいますし、特定のチームだけを応援する人もいます。
また、特定の国籍の人だけを応援する人もいます。(オリンピックなんかは国籍重視ですね。)
F1も例外ではなく、いろんな応援スタイルがあります。ライコネン好きもいれば、アロンソ好きもいます。フェラーリ好きもいれば、マクラーレン好きもいます。ドイツ人好きもいれば、日本人好きもいます。
モータースポーツの場合は、スポンサーが大きな影響を及ぼし、企業同士の戦いでもあるので、たとえばメルセデスルノーフェラーリという、企業同士の戦いもファンがいたり、日本企業対フランス企業という対決でもあるわけです。
ファンがいたり企業が争ったりモータースポーツはそういう楽しみがありますね。
それからF1の最大の魅力はなんといっても毎年違うマシンが登場することでしょう。
他のモータースポーツはシャシーをどのチームも共通のものを使用していたりしますが、F1はすべてがオリジナルで、毎年デザインを変え、進化させて登場してくるのです。
一般車も毎年変えてくることはないのですが、F1は毎年マシンが変わります。だから毎年楽しみなんですね。今年強くても来年強いとは限らないわけです。
どんなに腕のいいドライバーであっても、たとえヒーローであっても、次の年に同じ待遇になる保証はないわけです。
F1はいい腕といいマシンと幸運が必要だといわれています。そのどれもが欠けても勝つことができないといいます。この魅力に取り付かれるとF1ファンを止められなくなるのかもしれませんね・・・
さて、スポーツは、基本的に公平でなければなりません。オリンピックでもドーピング検査があったり、ものを使う競技であれば明確にルールが決められていたり、もの自体が大会側が用意したりします。ところがF1は、いってしまえば公平ではありません。これがF1の面白さのひとつでもあるわけです。
公平だったら当然強いものが勝ちます。F1では強いものに有利になったり、時には不利になったり、強いものの力だけではどうにもならなかったりします。
F1がどのくらい公平でないかを、料理に例えてみましょう。
20人が料理をして、ある大物人物に料理を食べてもらい、一番おいしかった料理を言ってもらうというコンテストを行うとします。
料理の種類は自由で、食材の使用も自由だとします。料理に使用する道具も自由とします。
当然、料理の腕がいい方がいいに決まっていますし、食材も高級な方がいいものができますね。
F1でいえば、豊富な資金でいいマシンを作り、腕のいいドライバーで優勝し、チャンピオンをとるということになります。
これがF1ではなく、例えばF3という格下のカテゴリーで考えると、料理の種類は中華に限られ、食材はキャベツと豚肉だけで、包丁とフライパンとおたましか使えない、といった例えになります。
全員こういう条件でしたら、腕のいい人がおいしい料理を作れますね!
F1は制限が少ないので、「おいしい」と言わせるには食材を高くしたり腕のいい料理人を雇ったり、腕のいい道具を揃えたりと、惜しみなくつぎ込んだりします。これは不公平ですね。
でも、こういう制限のない争いだからこそ、どこまでおいしい料理ができるんだろうか?っていう魅力に取り付かれてしまうのです。これがF1の面白さでもあるわけですね。F1がモータースポーツの頂点たる所以もであります。
しかし、ここ数年はF1の世界でもいろいろな制限がかけられつつあります。世界的に景気がいいわけではないのに、お金がかかりすぎているからです。
制限をかけないと、料理で言えば高級食材ばかりをつぎ込むことになってしまいますね。
制限をかけすぎるとつまらなくなりますが、制限をかけないでいると際限なくお金がかかり、参加チームも減っていってしまいます。
F1はモータースポーツの頂点である、と昔から言われてきましたから、それをこれからも守ってほしいという気持ちは誰でも持っているでしょうし、でももっと参加チームを増やしてどんどん身近になってほしいという気持ちを持っている人も多いと思います。
まあこれはモータースポーツのなかでF1だけが好きっていう人にしか当てはまらないかもしれませんが・・・
インディやチャンプカーが好きな人は、あまりマシンの差がなく、腕だけの勝負に近い接近戦のレースが面白いとも言います。
純粋にドライバーの腕だけを見るにはF1以外のカテゴリーが分かりやすいですが、F1はドライバーの勝負でもあり、マシン開発といった技術競争の場でもあるので、この魅力を半減させる制限はしたくないですね。F1のルールを考えるのは本当に難しい仕事だと改めて感じますね。




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